10倍株を見つける 社名・事業内容
四季報を活用して10倍株を見つけよう!
会社四季報の誌面の構図

四季報を見るポイント! ②の欄 社名・事業内容
四季報の②の欄には企業の基本情報が載っています。証券コード、会社名、会社の設立年月や特特色、上場年月日、連結事業、本社所在地、工場や営業所などの場所、従業員数、平均給与、取引銀行、仕入れ先、販売先などの情報です。一見、地味目で投資に役立つ情報は特にないと考えてしまうところですが、実は投資をする上でとても重要な情報があるんです。
連結事業の内容を読み取ろう!
この②の欄の中に【連結事業】の項目があります。ココがとても重要です。投資に役立つヒントが隠されています。部門別売上高構成比率と部門の利益率の内容が記載されています。この内容で企業の収益性の柱が分かるわけです。
部門別売上高と部門別利益を見よう!
企業は単独事業とは限りません。新興市場などの若い企業は単独事業のケースもありますが、東証1部に上場しているような企業規模が大きいところは複数の事業を行っているのがほとんどです。どの分門で売上を稼いでいるのかをみることができます。
東証1部6758・ソニーを見てみましょう。
2019年3集 夏号から抜粋
【連結事業】
G&NS 26(13)
音楽 9(29)
映画 11(6)
HE&S 13(8)
IP&S 8(13)
MC 6(▲20)
半導体 9(16)
金融他 18(9)
【海外】70(19・3)
と記載されています。
※最初の数字は部門別売上高構成(%)、()内は部門別営業利益率です。
※四季報には()内の利益は基本営業利益だが、セグメント損益の場合もあるとのこと。
G&NS(ゲーム&ネットワークサービス)
部門G&NSとはゲーム&ネットワークサービスのこと。ゲームやソフトウェアとかですね。売上構成比は全体の26%で部門別の営業利益率は13%を表しています。
音楽部門
売上構成比は9%、部門別営業利益率は29%です。ソニー・ミュージックエンタテインメントなどで展開しています。
映画部門
売上構成比は11%、部門別営業利益率は6%です。ソニー・ピクチャーズエンタテインメントで展開しています。
HE&S(ホームエンタテインメント&サウンド)
売上構成比は13%、部門別営業利益率は8%です。「テレビ」「オーディオ・ビデオ」の2つを展開しています。
IP&S(イメージング・プロダクツ&ソリューション)
IP&Sはイメージング・プロダクツ&ソリューションのこと。デジタルカメラや医療部門など。売上構成比は全体の8%で営業利益率は13%です。
MC(モバイル・コミュニケーション)
売上構成比は全体の6%で営業利益率はマイナス20%、赤字ですね。携帯電話やインターネット関連サービス。ソニーモバイルコミュニケーションズやソネットで展開しています。
半導体
売上構成比は9%、部門別営業利益率は16%です。
金融
売上構成比は18%、部門別営業利益率は8%です。ソニーフィナンシャルホールディングスやソニー生命、ソニー損保、ソニー銀行で展開しています。
ソニーはいろいろ連結部門が多いですね。ここでしっかり見るポイントは部門別営業利益率です。
どの部門が一番儲かるか?
音楽部門の営業利益率29%でかなり儲かります。一番売上構成比が高いのはG&NS部門でゲームですね。利益率は13%と比較的高い利益率です。
今後ゲーム事業に力を入れるようなら、利益率も高いし利益も伸びていく可能性が高いとうかがえます。。また音楽事業の売上は全体の9%ですが、この部門にさらにテコ入れをして売り上げが伸びていけば、利益率が高い部門なのですから利益の大きな伸びもイメージできます。
どの部門がこの会社の主力なのか、この欄から把握して、会社のIRでどの部門に力を入れているのか?などの情報から自分で定量、定性分析を行っていくわけです。
海外売上比率を見よう!
ソニーは2019年3月時点で海外売上比率が70%となっています。【海外】70(19・3)と記載があります。
ほとんど海外売上ですので、そうなるとドル円の為替レートで売り上げ利益が変わってきます。為替の動きも意識しておいたほうがよいでしょう!
どうですか?四季報のこんな小さな内容にも投資に役立つ重要情報が隠されています。